フォークリフトの積み取り・積み降ろし操作方法(リーチ編)

リーチ式フォークリフトの荷物取り降ろし・積み付け操作を覚えよう

フォークリフトを運転する際は、走行荷役操作の基本手順を知っておかないと重大事故につながる恐れがあります。
よくある事故としては、荷役操作の基本知識がないまま、マストを高く上げた状態で走行してしまう事です。前後安定度と左右安定度を悪くして転倒する恐れがあります。またマストを高く上げた状態で、絶対にチルト操作をしないで下さい。
積荷を上げた状態でフォークリフトから離れることも、フォークリフトの下敷きになる可能性があり、大変危険です。

ここでは、リーチフォークリフト(座って乗るタイプ)の荷物の積み取り(取降ろし)と、積み降ろし(積み付け)の動作手順について、指差呼称のやり方も合わせて解説していきます。

【目 次】

取りおろし操作の標準動作手順(リーチ編)

(1)

取りおろす荷の手前に来たら、安全な速度まで落とします。
フォークリフトはパレット台に対して真正面になるように車両の位置を合わせ、フォークの先端が20~30cm手前で一旦停止します。

積み付けの荷が崩れていないか、安全確認をします。

ブレーキペダルから足を外し、走行レバーを中立にします。

(2)

フォークを水平にし、パレットの差込口まで上げます。

(3)

フォーク差し込みの位置をよく確認し、ブレーキペダルを静かに踏み、走行レバーを前進(押す)に入れます。
車両をまっすぐ、ゆっくり前進させ車両を所定の位置で静かに停止します。

リーチ操作によりフォークを根本まで差し込みます。

(4)

ブレーキペダルから足を外し、前後進レバーを中立にします。

わずかに(50~100mm)リフトさせ、パレット台より10~15cmの高さまで上げます。

リーチ操作によりマストを手間いっぱいまで引き込みます。

(5)

安全確認(指差呼称)で「右後方ヨシ・左後方ヨシ」と確認し、走行レバーを後進(手前)に入れます。

パレット台とパレットの先端が20~30cm離れた位置まで後退し、一旦停止します。

ブレーキペダルから足を外し、走行レバーを中立にします。

(6)

パレットをストラドルレッグ上面より15~20cm程度の高さまで静かに下げ、フォークを積荷の状況に応じて荷が安定する位置の最大までティルト(後傾)します。

※テキストによっては、ストラドルアームより5~10cm程度の高さまで下げる、とも解説されています。

 

左右後方の安全確認(指差呼称)で「右後方ヨシ・左後方ヨシ」と確認して、後進及び前進で目的の積み付け位置まで移送します。

積み付け操作の標準動作手順(リーチ編)

(1)

荷台とパレットの先端が20~30cm手前で停止します。

(2)

ブレーキペダルから足を外し、走行レバーを中立にします。

 

(3)

パレットを積み付け位置より10~15cmの高さまで上げます。

(4)

ブレーキペダルを静かに踏み、走行レバーを前進(押す)に入れ、荷を置く位置を良く確認します。
安全確認(指差呼称)で「右前方ヨシ・左前方ヨシ・前方ヨシ」と確認します。

静かに前進して、パレットを荷台指定枠まで前進します。

(5)

ブレーキペダルから足を外し、走行レバーを中立にします。
リーチ操作により、荷を積み付け位置までゆっくり繰り出します。

(6)

荷が積み付け位置にある事を確認し、パレットをゆっくりおろします。
荷が安全に積み付けれらた事を確認します。

(7)

リーチ操作により、フォークをパレットまたは荷物に引っ掛けないよう注意しながらマストを手前いっぱいまで繰り込みます。

 

 

(8)

左右後方の安全確認(指差呼称)「右後方ヨシ・左後方ヨ」と確認して、走行レバーを後進(引く)に入れ、車両を後退させます。

フォークの先端が、パレットまたは荷から20~30cm離れた位置まで後退し一旦停止します。

ブレーキペダルから足を外し、走行レバーを中立にします。

フォークを地上より5~10cm程度の高さまで静かに下げ、フォークを後傾します。

右後方の安全確認(指差呼称)「右後方ヨシ・左後方ヨ」と確認して、走行レバーを後進(引く)に入れ目的の場所へ移動します。

イチギメクン(レーザー光)の操作方法

ニチユ製や三菱製のフォークリフトには、新車購入時にイチギメクン(レーザ光)がオプションで選べます。

フォーク水平時にレーザー光を照射し、目視でのフォーク高さを正確に把握することが出来ます。さらに音とディスプレイのマーク表示で、オペレーターにティルト水平をしらせ、誤操作による破損やオペレーター負荷を軽減します。

特に、初心者の方には大変便利なアイテムです。

1.

使用する場合は、設定画面の機能設定よりイチギメクンをONにします。

レーザー光の照射を始めて3分以上油圧操作をしないと自動的にレーザー光が消えます。油圧操作をすれば再びレーザー光の照射を始めます。

※イチギメクンの光線は、レーザー光であり基本的に人間の目に入ると危険です。使用しない時は、イチギメクンの設定をOFFにして下さい。

2.

フォークを水平の位置までティルト(前傾)させて、フォークが水平になったときに、レーザー光が照射します。

3.

フォークをパレットまたはスキッドの位置まで上げたあと、レーザー光がパレットのケタ中心部に照射するようにフォークを停止させます。

操作に困ったら?~ワンポイント・アドバイス~

パレットまたは荷が前・後正しく揃わない時は?

  1. フォークに荷がかからない状態まで少しフォークを下降します。
  2. リーチ操作により、フォーク長さの4分の1程度まで引き抜きます。
  3. 再びリフト(50~100mm)して、安全かつ正しい積み付け位置までゆっくり繰り出します。
  4. 積み荷をゆっくりおろします。

フォークを根本まで差し込めない時は?

  1. リーチ操作により、フォーク長さの4分の3程度まで差し込み、わずかに(50~100mm)リフトさせます。
  2. パレットまたはスキッドを100~200mmほど手前に引きだし一旦おろします。
  3. さらにもう一度フォークを根本まで差し込みます。

取りおろし・積み付け操作の際の注意事項

作業前には、必ず次の事を確認するように下さい。

  1. 積荷や積み込み場所に荷崩れや破損など危険はないですか?
  2. 周囲に障害物などがなく、パレットの積み付けが安全に行えますか?

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こちらにフォークリフト学科試験問題と危険予知トレーニングの例を掲載していますので、職場の安全活動にぜひご利用下さい。朝礼の際に一日一問皆さんでやってみるだけでも、かなり効果があります。

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