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「フォークリフトのメンテナンスや点検は、購入後いつから始めればいいでしょうか?」「どのような点検をすればいいのでしょうか?」「オイルなどの消耗品の交換時期はどの位ですか?」というようなご相談をよく頂きます。
ここでは三菱製フォークリフトを例にして、ガソリン・ディーゼルフォークリフトの点検方法や消耗部品交換時期について解説していきます。
フォークリフトの故障の原因を分析してみると、運転操作や日常の手入れが適切でないために起こったものが多いです。日常の点検を確実に行うと同時に正しい知識と正しい技術を身につけなければなりません。その努力を続けることが故障を少なく、燃料費や修理費の節約ができ、安全で能率的な作業ができます。
まず、ご自分で出来るフォークリフトの点検には「始業点検(作業開始前点検)」があります。事業者はフォークリフトを用いて作業を行うときは、その日の作業を開始する前に始業点検を行わなければなりません。これは、労働安全衛生規則第151条の25で定められています。もし異常を発見したときは直ちに補修その他必要な措置を講じなければなりません。(労働安全衛生規則第151条の26)
始業開始前には、必ず始業点検を行う義務があり、その点検を実施した場合は点検結果を記録しなければなりません。
フォークリフトの下側(床面)を見て、エンジンオイル・潤滑油・作動油・ブレーキオイル・冷却水の漏れを点検します。
レベルゲージを抜いて、布でふきます。再度差しこみ、レベルゲージを抜いて先端についたオイルでオイル量と汚れを点検します。
エンジンオイル・オイルフィルターの交換時期は、1ヵ月または200時間です。オイル量は、FG15は4.0リットル、FG20・FG25は4.8リットル、FD15は7.5リットル、FD20・FD25は10.0リットルです。
ブレーキオイルがタンクに規定量のMAXに入っていることを点検します。ブレーキパイプの接続部よりオイル漏れがないかを点検します。
ブレーキオイルの交換時期は1年または2400時間です。
ブレーキオイル量はFG15・FG20・FG25・FD15・FD20・FD25 すべて約130ccです。
タイヤの空気圧を点検します。シングルタイヤ圧・ダブルタイヤ圧は、FG15・FG20・FG25・FD15・FD20・FD25 すべて7.0Kgfです。
まずタイヤの亀裂、損傷および摩耗を点検します。そしてタイヤトレット(溝の深さ)の摩耗を点検します。タイヤに金属片や石、その他異物の噛み込みがないかを点検します。ホイールナットまたはボルトの緩みを点検します。リム・ホイールディスクに亀裂・損傷及び変形がないかを点検します。
フォークの摩耗及び亀裂を点検します。次に、フォーク先端の開き及び段差を点検します。フォーク止ピンの変形・亀裂及び摩耗を点検します。
FG15とFD15のフォーク厚さ基準値は35mm、許容限度は32mm、フォークの開き許容限度は20mm、フォーク段差の許容限度は5mmです。
FG20・FF25・FD20・FD25のフォーク厚さ基準値は40mm、許容限度は35mm、フォークの開き許容限度は20mm、フォーク段差の許容限度は5mmです。
ホース・パイプの亀裂・損傷・老化や、ひび割れ及びねじれがないかを点検します。次にホース・パイプの継手部分からのオイル漏れを点検します。また取り付け状態およびボルトナットの緩み、脱落を点検します。最後にリフトシリンダーのオイル漏れを点検します。
各スイッチを作動させて、各スイッチが正常に作動し適切に取り付けられているかを点検します。次にヘッドランプ・フロントコンビネーションランプ・リヤコンビネーションランプの本体およびレンズの破損・損傷がないかを点検します。最後に各ランプの明るさ・照射方向に異常がないかを点検します。
シートカバーの亀裂・破損・損傷を点検します。次にシートの位置調整・ロック装置の作動具合を点検します。シート固定用ボルトまたはナットの緩み、または脱落がないかを点検します。最後にシートベルトのタングとバックルに亀裂・損傷及び機能を点検します。
クラッチペダルの遊びを点検します。クラッチペダルを反復操作して、ペダルの重さ及び戻り具合を点検します。最後にリザーバータンクのオイル量およびオイル漏れを点検します。
FG15・FG20・FG25・FD15・FD20・FD25のクラッチオイル量は120cc、乾式クラッチの遊びは1~10mm、湿式クラッチの遊びは5~15mmです。
またフォークリフトは、制動初速度において停止距離以内で停止させることができる性能を有するものでなければなりません。(フォークリフト構造規格 第4条の第2項)
インチングペダルと足ブレーキの点検をします。足ブレーキは踏み込んだ時の足ブレーキペダルと床面の隙間を点検します。舗装道路を走行して、足ブレーキの効き具合および危機状態を点検します。
FG15・FG20・FG25・FD15・FD20・FD25のインチングペダルの遊びは0.5~1.5mm、足ブレーキの遊びは10~16mm、足ブレーキと床面の隙間は180~200mmです。
またフォークリフトは、制動初速度において停止距離以内で停止させることができる性能を有するものでなければなりません。(フォークリフト構造規格 第4条の第2項)
フォークリフトが無負荷状態で制動初速度が20kmの場合、停止距離は5メートルです。制動初速度が10kmの場合、停止距離は2.5メートルです。
駐車ブレーキをを引いたときに、引き代に余裕があることを点検します。そして駐車ブレーキレバーを垂直にし、グリップ先端にバネ秤を取り付け、駐車ブレーキレバーを後方に引いた時の操作力を測定します。
また20%の勾配の床面で無負荷状態で、駐車ブレーキの性能を点検します。
駐車ブレーキの操作力はFG15・FD15は15.3~20.4kgf、FG20・FG25・FD20・FD25は20.4~25.5kgfです。
フォークリフトは、勾配の床面で停止の状態に保持することのできる性能を有するものでなければなりません。(フォークリフト構造規格 第4条の3項)
走行時の基準無負荷状態では、20%の勾配で停止の状態に保持できなければいけません。
走行時の基準負荷状態では、15%の勾配で停止の状態に保持できなければいけません。
タイヤを直進方向に向け、ハンドルを左右に軽く回して遊びを点検します。次にハンドルを上下・前後に動かして、ハンドルの取り付け及びハンドルのガタを点検します。平坦な舗装道路を前進走行して、ハンドルが右側または左側にとられないかを点検します。最後にハンドルを切ったときの重さ、戻したときの重さ及びハンドルの引っ掛かりがないかを点検します。パワーステアリング車は、エンジン低速回転で遊びを点検します。
FG15・FG20・FG25・FD15・FD20・FD25のハンドルの遊びは15~30mmです。
マストを上下させたときに、インナーマスト・フォーク・リフトチェーン・各ローラーが円滑に作動するかを点検します。次にマストを前後に傾斜させ、チルトシリンダー・マストサポートが円滑に作動するかを点検します。最後にマストを上下および前後に作動させて時にガタ及び異音を発生していないかを点検します。
運転席回りの整理・整頓・清掃をします。エンジンルーム内やフォークリフト外観の清掃をします。フォークリフトの外観の傷があれば補修します。最後に今日稼働する分の燃料は入っているかの確認します。
ご自身でできる毎日の点検は多岐に渡るので、限界な部分もあるかと思います。フォークリフト専門会社でしたら、必ず資格を有する整備士が在籍しておりますので、点検に関することはプロに相談するのがベストです。
また点検だけではなく、故障しそうな箇所も事前にお知らせしてもらう事ができますので「急な故障でフォークリフトが動かなくなり、作業ができなくなってしまった!」という事も防ぐことができます。
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毎月の点検することにより故障を少なくし、燃料費や修理費の節約をする事ができます。その結果、経費削減だけでなく安全で能率的な作業を行うことができます。
また故障した際の「どのフォークリフトに業者をすればいいかわからない!」「修理に来てもらうのに2・3日かかる!」という事を防ぐことができます。
「エンジンから異音がする」
「フォークリフトが止まってしまう」
「急な故障でどの業者に頼んでいいかわからない」
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当社は法令に基づいて運営しておりますので、法令点検のお値引きは出来かねます。ご了承下さい。
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